歌手、インテリアデザイナー、そしてプロダクトデザイナーという肩書きを持つ Cecilie Noer の自宅を訪ねる旅は、ペーパーコレクティブのクリエイティブ・コミュニティに属する人々を紹介するシリーズの第一弾となります。アーティスト、ミュージシャン、デザイナーなど、クリエイティブなセンスで自宅や生活を形づくるインスピレーションあふれる人々との出会いをぜひお楽しみに。
コペンハーゲンの郊外にあるデンマークの都市ロスキレに住む Nikolai Kotlarczyk は、夫 Daniel と4人の子供たちと暮らす Cecilie Noer のもとを訪ね、色彩や新しいものと古いものの融合、そして家族みんなが楽しめるアートの選び方について話をしました。
やあ、Cecilie。まずはあなたのスタジオについて、そしてどのように自宅の設計に取り組んだのか話を聞かせてくれますか。(インタビュアー:Nikolai Kotlarczyk)
私にとって、インテリアデザインはとてもパーソナルなことで、それに従ってアプローチするべきことなんです。自宅はある意味でスタジオのようですが、いろいろなことを試せる遊び場でもあります。以前は美学に重点を置いていましたが、今は美学と機能性のバランスを重視しています。
3年前、家を建てると家族で決めました。その過程で、自分たちにとって本当に必要なものは何なのか自問自答しました。家づくりの全工程は、どうすればこの家が、私たちと私たちのニーズに対して完璧なデザインになるのかについて探るためのパイロット・プロジェクトだったんです。(Cecilie Noer)
インテリアの中で色をどのように使うのが好きですか?
色は大好きですし、人となりを表現してくれます。でも同時に、私のアプローチは「less is more」であり、色の比例的使用と呼ばれる概念(色を使用する場合、その色は周囲と比例しているべきであるということ)の活用を信じています。これは、色が多すぎるとうるさくなってしまう広い部屋では特に重要です。
あなたは時代やスタイルをミックスすることを楽しんでいるように見えます。これらの要素を組み合わせることで、空間にどのようなアクセントが加わると思いますか?
例えば、ビンテージと新しいものをミックスするのは好きですね。私たちは大量生産に対してストップを言い、すでに生産されたものを再利用し始めなければいけない世界に住んでいます。世界中から買ったものを取り寄せることをやめ、地元のものや再利用品を買い求めるんです。
最近、「Hipstoric」というコンセプトを読みました。これは、X世代や団塊の世代がピンタレストでインスピレーションを探していることがもとになっています。すごくいいなと思いました。それに、私がやろうとしていることを説明するのに、とてもいい言葉だと思います。古い家具はインテリアデザインに魂と個性と物語をもたらしてくれます。
異なるスタイルの融合は、あなたのアートウォールにも表れていますよね。カラフルなイラストからミニマルな写真まで、どうして作品をこのように組み合わせようと思ったのですか?
祖父母から受け継いだビンテージソファと同じ感情を呼び起こすことができるから、アートは大好きです(笑)。私がアートを選ぶのは、それが私に何かを呼びかけ、思い起こさせるから。ここでもニュートラルな環境ではなく、会話を始めるきっかけになるんです。
ペーパー・コレクティブは、それを可能にするアート作品をキュレーションするのがとても上手だと思います。大きな壁にアートを並べる場合、どの作品同士がお似合いなのか少し考えなければなりません。私はさまざまなストーリーを生み出すもの同士にチャレンジするのが好きなんですけどね。
子供たちのために作品を買うとき、どんな点を重視していますか?
アートが私に語りかけてくるように、子供たちにも語りかけてくるようなものを探そうとしています。子供たちが共感できる何かをね。大体は、動物だったり、学校で習った文字や数字だったり。この年頃の子供たちにとって、学校というのはとても大きな存在で、毎日新しいことを学んできます。でも、彼らのイマジネーションを育み、将来の思い出のかけらになるようなものも欲しいと思っています。
それに、私が子供たちと一緒にアートを買うシンプルな理由は、インテリアデザイナーとして、また母として、子供たちの心に響くものに興味があるからです。
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